≫ 魅力ある病院づくりプロジェクト紹介

~ 紀南病院を魅力ある病院に ~

 平成16年12月、新研修医制度の影響(*後記)で、三重大学からの内科医師派遣が困難になったことをきっかけに、医師確保のためと、より良い医療の提供を目的として、紀南病院を魅力ある病院にしようというプロジェクトを立ち上げました。当院だけでは解決できないこともあることから、委員は紀南病院組合を構成する5市町村の職員、医師会、県(保健所)、県へき地医療支援機構、当院職員等からなり、委員長は、過去に当院に勤務したことのある鳥羽市立神島診療所所長・奥野正孝先生にお願いしました。
 一年間(十回)の検討後、報告書が出されました。その中には、かつて当院に勤務された医師へのアンケートによる貴重なアドバイスも含まれています(93名もの先生方から返答をいただきました)。また、魅力ある病院を「住民にとって」「患者さんにとって」「病院職員にとって」「医師にとって」に分けて、その理念が示されました。
 18年6月からは、内科の鈴木孝明医師を中心に、病院全職員からなる実行委員会(オープン参加)を立ち上げ、月に一度のペースでミーティングを重ねています。現在は、「住民」「患者さん」「病院職員」「医師」の四分科会が主体となり、やれることから実行に移しているところです(19年2月)。
 *新研修医制度の影響とは・・・・臨床研修必修化に伴い、研修医が自らの希望に応じて、自由に研修先を選ぶことができるようになり、多くの研修医が、それまで研修病院として実績のあった都市部にある大病院を研修先として選ぶようになりました。そのため、大学病院の医局が人材不足に陥り、地方の病院へ医師を派遣することが難しくなっています。当紀南病院でも、平成17年の4月には内科医師が4名に減少する事態となりました(19年2月現在は9名となりましたが、安定して医師数を確保できるシステムが確立されたわけではなく、今後も常に対策が必要と考えます)。

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